シロアリは約3億年前、人類誕生の1億年も前から現在と同じように生息していました。世界全体で約2,500種、日本国内では22種のシロアリがいるといわれています。その中で家屋に被害をもたらす代表種がヤマトシロアリとイエシロアリにです。湿気を好むシロアリにとって、高温多湿な日本の気候はとてもすごしやすく快適な環境だといえます。
ヤマトシロアリの発生時期は4月上旬から5月下旬まで。雨上がりの、あたたかな午前中に羽アリが群れをなして飛び立ちます。光を避け、湿潤な場所を好む習性を持ちます。しめった木材や土中に生息しており、ふだん水を良く使うところの床下や壁の中を中心に加害します。
イエシロアリは5月下旬から7月上旬にかけ発生します。雨上がりの蒸し暑い日の夕方頃に飛び立ちます。明かりに向かう性質があり、電灯に向かって飛んでいく姿も確認されています。床下だけでなく、押入れや屋根天井裏など比較的乾燥した所でも水を運びしめらせながら加害するため、被害は建物全体におよびます。
シロアリは主に地中から建物に侵入してくるので、床下の土台や床束、柱などの住宅下部に被害が多く出ます。木材を主食としますが、床下の配線など木材以外が被害を受けることもあります。強く丈夫なアゴを持ち鉛やレンガなどに被害をもたらす場合も報告されています。
駆除をせずに放置するとシロアリはどんどん増殖し、何万匹というシロアリの集団が家全体に襲いかかります。食害された木材は内部が空洞化して強度がなくなり、床や柱を支えきれなくなります。床がくぼんでいたりなどお住いに違和感を感じたら、迷わず専門家に相談しましょう。